健全な法治国家のために声をあげる市民の会

陸山会事件まとめ

この事件は、当時の東京地検特捜部が、意図的に特定の政治家を起訴するべくメディアを煽り、それでもなんの証拠もなく、起訴を断念せざるを得なくなった挙げ句に、「偽の証拠」をでっちあげることで、検察審査会での強制起訴を誘導したものです。当然ながら、裁判では無罪となったものの、この事件の間の2年半の間、政権交代前夜から政権交代の時期に、国政に重大な影響を与えたました。

当会は、いかなる意味でも、特定の政治家・特定の政党を支持するためのものではありませんが、このような検察の恣意的な捜査や証拠のでっち上げを許容するならば、いかなる政治家・政党に対しても巨大なダメージを与えることが可能であり、まさに、民主主義に対する破壊行為以外の何物でもありません。

また、東京地検特捜部が、明らかに組織ぐるみで虚偽公文書を作成して検察審査会に提出するという、前代未聞事件の発覚と、その問題公文書のネット流出事件という事態に対して、検察が自浄努力を見せることもできず、また、本来、この問題を徹底追及するべきマスメディアや弁護士会が極めて及び腰であったことも、記憶に留めておかなくてはなりません。

それどころか、この陸山会事件における検察捜査のあり方、検察審査会に対する疑惑追及の姿勢に対し、当会を小沢氏支持者団体であるといったレッテル貼りで誹謗中傷を行ったジャーナリスト法曹がおられたことは大変遺憾なことです。

2010/1/21

謎の団体「真実を求める会」東京地検特捜部に、小沢氏の告発状を提出

2010/2/4

東京地検特捜部、資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で、元会計事務担当で衆院議員の石川氏との共謀関係を認定することは困難として、小沢氏を嫌疑不十分で不起訴に

2010/2/5

在特会代表櫻井誠氏が検察審査会に不起訴不当の申し立てを行った旨を自身のブログに公表。さらに11日に受理通知書が来たとして、これもブログに公表
※刑事告発をおこなっていない者には、そもそも申し立て資格はなく、当会が検察審査会に申し立てを行った際には、「受理通知」などありませんでしたが.....

2010/2/?

謎の団体「真実を求める会」検察審査会に審査を申し立てる。

2010/4/27

東京第5検察審査会にて「起訴相当」議決
※この件については、2011年12月22日に開催されたシンポジウム「検察・世論・冤罪 Ⅲ」で、ある疑惑が指摘されております。

2010/5/21

東京地検特捜部は、小沢氏を、再び嫌疑不十分で不起訴
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100521/crm1005211643018-n1.htm

2010/7/8

東京第1検察審査会にて「不起訴不当」議決、東京第5検察審査会にて再度の審査に。

2010/9/14

民主党代表選当日、総裁決定直前に、東京第5検察審査会にて小沢氏強制起訴議決。ただし、この日、この件に関する報道はなかった。

2010/10/4

強制起訴議決発表
議決書(pdfファイル)
第5検察審査会議決要旨(html)

2010/10/5

【小沢氏「強制起訴」】検察審査会11人中8人以上が起訴と判断
この二度目の議決により、強制起訴が決定
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/447734/

同日、読売新聞で、審査補助員を務めた吉田繁実弁護士が審査過程で11人の審査員に対して「暴力団内部の共謀の成否が争点となった判例や犯罪の実行行為者でなくても謀議に参加すれば共犯として有罪になるどと認定した1958年の最高裁大法廷判決」を示して「暴力団や政治家という違いは考えずに上下関係で判断して下さい」と説明していたと報じる。(審査補助員の談話として)

この議決書の、起訴すべき「犯罪事実」の中に、被疑者小沢一郎に対し審査申立人(告発人)が告発しておらず、東京地方検察庁の検察官が不起訴処分にしていない嫌疑が入っていた。
これを受けて、郷原信郎弁護士が、即日、「小沢氏に対する検察審査会の起訴相当議決は無効」の記者会見。会見概要(pdfファイル)

また、議決文に添付されている犯罪事実が、石川議員の起訴状とそっくりで、丸写しの疑いが浮上。
http://alcyone.seesaa.net/article/164818681.html

2010/10/5

「小沢氏起訴議決は問題あり」郷原弁護士が指摘(ニコニコ生放送より抜粋)

2010/10/8

検察審査会に申し立てを行ったのが、あの外国人排斥極右団体である在特会であるという噂がネット上で広がってきたのを受けるように、朝日新聞が告発を行ったのは「真実を求める会」という団体であるとして、その代表を名乗る人物のインタビューを掲載する。しかし、その団体も代表者もすべてが非公開。
http://www.asyura2.com/10/senkyo97/msg/194.html

2010/10/13

公表された審査員の平均年齢がおかしいことが騒がれ始める

News Spiral 事実は小説よりも奇なり ── 検察審査会審査員の平均年齢をめぐる謎の数々
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/10/post_677.html

2010/10/14

保坂直人のどこどこ日記 摩訶不思議な検察審査会の「平均年齢」の怪
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/b77ad9ebb1ab7b706d8c25760d38c68a

議決文に添付されている犯罪事実が、石川議員の起訴状とそっくりである件に関して、宮崎学氏が、第二東京弁護士会長宛に吉田繁實弁護士の懲戒請求を行う
http://sun.ap.teacup.com/souun/3478.html

2010/10/15

10/5付の郷原弁護士の論拠をもとに、小沢氏側も国を提訴 強制起訴「無効」と差し止め求める
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/101015/trl1010151217005-n1.htm

2010/10/19

日刊ゲンダイ 情報開示請求
http://ameblo.jp/asuma-ken/entry-10681608269.html

ブログジャーナル 情報開示請求
http://geruge10.blog77.fc2.com/blog-entry-1.html

2010/11/2

ニコニコ生放送「『検察』のなぞ、『検察審査会』のふしぎ」(出演:出演 郷原信郎​、落合洋司​、保坂展人、​有田芳生、​平沢勝栄、​須田慎一郎)にて、1時間8分あたりの時点で、有田氏・郷原氏・保坂氏が当会の告発状の意義について言及。1時間30分過ぎぐらいから、検察審査会の話。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv30840620

有田芳生の『酔醒漫録』

2010/11/12

森ゆうこ議員
検察審査会くじびきソフト調査チーム 中間報告書。検察審査員選定ソフトで恣意的に審査員を選べる事実が明らかになる。
http://my-dream.air-nifty.com/moriyuuko/2010/11/post-5240.html

2010/11/20

東京第五検察審査会が「検察審査委員の選定手続に警察からの個人情報をもとに行なっている」と仰天回答
http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/acec7c49cf904b4cd96e9631693c98f0

2010/11/25

最高裁「起訴議決の適否は、刑事訴訟の手続きで判断されるべきもので、行政訴訟で争えない」として、棄却

日刊ゲンダイ「情報公開請求の回答は、全て黒塗り。2回目は記録さえもなし」(pdf書類)

2010/11/28

「検察審査会は憲法違反か?森ゆうこ議員vs仙谷法務大臣」
森ゆうこ議員が、「検察審査会の行政責任はどこが負うのか」について、どの法律にも記載がないことについて、仙谷法務大臣に質問。
検察審査会は国家行政組織法の定めるどの組織にも属していない(仙谷法務大臣)・三権のいずれにも属さない事実上の第四権力であり憲法違反である(森ゆうこ議員)。

検察審査会法 (htmlで見る)
検察審査会法 (pdfでダウンロード)

2010/11/30

小沢氏 行政訴訟取り下げ
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100806-849918/news/20101130-OYT1T00450.htm

2010/12/19

ブログジャーナル氏のブログに、情報公開請求を行った回答書が公開
http://geruge10.blog77.fc2.com/blog-entry-5.html

2010/12/22

森ゆうこ参議院議員が、予算をたてに検察審査会を追求。黒塗り部分の開示に成功&公開。
http://my-dream.air-nifty.com/siryou/

森ゆうこ議員の検審問題資料サイト

2011/10/7★

当会から、検察審査会に情報開示請求
http://shiminnokai.net/doc/kaiji.pdf

2011/12/15★

東京第一検察審査会事務局より、当会が請求していた資料のうち、一部が開示。ただし、大半は黒塗り
開示文書1 (pdf書類125ページ、10.8M)
開示文書2 (pdf書類79ページ、22.8M)

2011/12/15

田代政弘検事が、陸山会事件公判で、石川議員の取調内容と報告書記載内容に食い違いがあることについて「記憶の混同があった」と証言。

2011/12/16

前田恒彦元検事が、陸山会事件公判で、小沢被告に有利になるゼネコン関係者証言などのメモが、検察審査会に渡されていなかった旨の証言。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111216/trl11121616400016-n3.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111216/trl11121616400016-n4.htm

2011/12/19

郷原信郎弁護士が「陸山会事件を『平成の盧溝橋事件』にしてはならない〜虚偽捜査報告書作成事件の捜査・調査に速やかに着手すべき〜」と題するメルマガで、田代検事の報告書が、虚偽公文書作成に該当し、また、それが検察審査会の審査員を騙す目的で作られた疑いがあることを指摘。
http://www.comp-c.co.jp/pdf/111219.pdf

2011/12/22★

明治大学大学院と当会によるシンポジウム「検察・世論・冤罪 Ⅲ」にて、山下幸夫弁護士が、小沢氏一回目の起訴相当議決時の補助弁護士選任疑惑について指摘
http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-623.html

2011/1/12★

当「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」、前年12月15日に田代検事が「検察審査会宛に作られた報告書に、事実と異なる内容を記載していた」件について虚偽有印公文書作成及び行使容疑、12月16日に前田元検事が小沢氏公判で「検察審査会への証拠の一部が抜かれていた」という件を証言したことに基づき、被疑者不詳で(検察審査会に対する)偽計業務妨害で、最高検に、告発状を提出。

最高検察庁宛告発状
プレスリリース

2011/1/17★

東京地検刑事部で、当会の告発状受理。

2011/2/7

東京地裁が、陸山会事件の審査に関して、検察が検察審査会に送付した資料のリストの開示などを求めた公文書照会に、東京地検は回答拒否

2011/2/9

2月5日付朝日新聞で「田代検事の報告書と録音の食い違いが何カ所もある」ことが大きく報道され、また7日に、東京地裁が検察審査会への資料のリストの開示などを求めた公文書照会に、東京地検が応じなかったことを受け、当会で東京地検刑事部に捜査要請書を提出。

捜査要請書
プレスリリース

2012/2/13

サンデー毎日で「"検察審査会にクジ引きソフト初導入"「仕組まれた小沢有罪疑惑」』報道」

2012/2/15

日刊ゲンダイ「検察審イカサマ発覚」「小沢強制起訴は最高裁の謀略なのか」「審査員選定ソフトはイカサマ自在」と新聞初報道 (BLOG「一市民が斬る」より)
日刊ゲンダイ2月15日1ページ(大見出し)
日刊ゲンダイ2月15日3ページ(記事部分)

2012/2/17

陸山会事件公判にて、東京地裁、石川議員の供述調書等大量の証拠却下。田代政弘検事の取り調べは「虚偽供述に導く危険性が高く、違法不当だった」「供述を迫るため、複数の検事が圧力をかけていたことをうかがわせる」と、違法かつ組織的なものであったことを示唆したほか、報告書の記憶違いについても「にわかには信じがたい」と断定。

2012/2/21

東京地裁での証拠却下の裁定が下されたことに鑑み、東京地検刑事部に、再度の捜査要請書を提出。

捜査要請書
プレスリリース

2012/2/24

東京地検刑事部、虚偽報告書問題で、田代検事を事情聴取

2012/4/2★

田代検事告発の捜査の進展および田代報告書以外の報告書の存在の有無について、当「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」、東京地検刑事部に、質問状を提出。

質問状

2012/4/16★

東京地検刑事部から回答がないため、当「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」、田代虚偽報告書に関与し、また、それ以外の報告書についても何らかの責任があると推定される、田代検事の上司5名(佐久間元特捜部長・大鶴元地検次席・吉田元副部長・斎藤副部長・木村主任検事)宛に公開質問状を提出。

質問状

2012/4/19

月刊FACTA、田代検事以外の5通の捜査報告書が存在したことをスクープ。さらに、そのうちの斎藤報告書が、検察審査会議決書にそのまま引用されていたことを指摘。

小沢を嵌めた東京地検のワル

2012/4/24

週刊朝日も、田代検事以外の5通の捜査報告書が存在したこと明記。田代以外の報告書が検審を誘導する目的で作られた疑惑を指摘。

小沢一郎を陥れた検察の「謀略」

2012/4/25★

当「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」、佐久間達哉元特捜部長、大鶴基成元次席、木村匡良元主任検事、斎藤隆博特捜副部長、吉田正喜元副部長を偽計業務妨害、田代政弘検事を偽証、堺徹特捜部長、斎藤隆博特捜副部長を犯人隠避で、告発状を提出。同時に、すでに告発済みの田代政弘検事の虚偽公文書作成および行使に関して、告発事実補充書を提出。

最高検察庁宛告発状

2012/4/26

小沢氏無罪判決。
判決の中で大善裁判官は、「検察官が、公判において証人となる可能性の高い重要な人物に対し、任意性に疑いのある方法で取り調べて供述調書を作成し、その取調状況について事実に反する内容の捜査報告書を作成した上で、これらを検察審査会に送付するなどということは、あってはならないことである。」「検察官が任意性に疑いのある方法で取調べを行って供述調書を作成し、また、事実に反する内容の捜査報告書を作成し、これらを送付して、検察審査会の判断を誤らせるようなことは決して許されないことである。本件の証拠調べによれば、本件の捜査において特捜部で事件の見立てを立て、取調べ担当検察官は、その見立てに沿う供述を獲得することに力を注いでいた状況をうかがうことができ、このような捜査状況がその背景になっているとも考えられるところである。しかし、本件の審理経過等に照らせば、本件においては事実に反する内容の捜査報告書が作成された理由経緯等の詳細や原因の究明等については、検察庁等において、十分調査等の上で対応がなされることが相当であるというべきである。」 と、検察を厳しく批判、究明を求める。

判決要旨

陸山会事件虚偽有印公文書事件に続く